自分と両親との関係を考えようと思ったキッカケ②

自分と両親との関係を考えようと思ったキッカケは、他にもある。

 

両親との問題に向き合わないと、いつまでたっても穏やかな気持ちになれないと感じたからだ。

 

自分が大人になって、両親と物理的・精神的に距離ができれば、辛かった出来事も忘れられると思っていた。

 

でも実際はちがった。

 

自分が親の立場になって、自分の子どもの頃を重ね合わせてしまうのだ。

それでいっそう辛い気持ちになることに気づいた。

 

両親との問題は、時間は解決してくれない。

 

子どもの頃に父と母に言われて辛かったこと、傷ついたことが何かのキッカケで頭に浮かんでくる。

その頻度が、不思議と歳をとるごとに多くなってきた。

 

これまでは両親を恨む気持ちが出てくると、こんなことを考えた。

 

「欠点はあっても、両親は大学まで出してくれた。

楽しい時も会った。孫(息子)のことは可愛がってくれる。

うちよりもっとヒドイ家庭は山ほどある。

だから両親のことを悪く考えるのはまちがっている。

昔の出来事を思い出して、心の中で嫌な感情を持つなんて。

自分はなんて心の狭い恩知らずな人間だろう。」

 

 

子どもの時より厄介なことがある。

両親の行動や言葉で傷つくことだけではなく、両親に対するネガティブな気持ちを持つことで、さらに罪悪感を持ってしまうことだった。

これは二重の苦しみで、ツラい。

相反することが頭の中にあるのだから、いつまで経っても解決しない。

心も苦しい。

 

ただ年老いた両親と話をしたところで、自分の気持ちは救われないと思う。

それこそ、父や母に泣いたり悲しそうな顔をされたら罪悪感が増すだけ。

 

それに父と母は、私の辛さを理解することはできないだろう。

そんなことがわかる人間だったら、今私がこんなに悩むことはなかった。

 

もしかしたら自分の気持ちに向き合うことで、将来両親への思いが変わるかもしれない。

落ち着いて話し合いできる日が来るかもしれない。

でも、それは今は無理だと感じる。

 

だからもうこの際、認めてしまおう。

両親のことが好きじゃない。

はっきり言えば、両親ともに嫌い。

尊敬もできないし軽蔑している。

 

両親へのネガティブな感情は、私が悪いわけではない。

幼い頃からの両親の私に対する態度、家庭環境が原因だ。

 

だから悪い思いをここで吐き出して、それは自分には責任がないことを自分自身に納得させたい。

両親のことを嫌いでも罪悪感を持つ必要はないんだ、当然のことだと自分に言い聞かせたい。

 

そして若い時にグレずに、それなりの大人になって、それなりの人生が歩めている自分を認めてやりたい。

 

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